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ふらっと有用特許情報~窒素と臭い~

植物の生育には窒素が重要な役割を持っています。
その窒素は、空気中に80%近く含まれています。
1haあたりでは、75,000,000 kg…とてつもない量ですね。

しかし、植物は空気中にある窒素を取り込むことはできません。
植物は土壌中から取り込んでいます。
そのため窒素肥料は、古くから研究されてきました。

日本では14世紀頃の記録にも残っている糞尿を肥料としてきた歴史があります。
臭いがねぇって話ですね…
それでも人は、人のものだけでなく、牛、豚、鶏など糞尿を堆肥化して利用してきました。

そこで今回は、この中でも豚の糞尿を利用した堆肥に関する特許を紹介したいと思います。

特許4349306
発明の名称:脱臭装置、及び脱臭システム
特許権者:岐阜県

やっぱりね。って感じの名称ですね。
システム自体は特に難しくはありません。
アンモニアガス等の臭気物質を取り込んでバブル状にして硫酸の中を通して脱臭します。
アンモニウムガス等を硫酸に通すことで中和反応が発生して硫酸アンモニウムが生成されます。
この硫酸アンモニウムを堆肥に加えることで肥料へ窒素成分として加えることができます。
豚の糞から作られる堆肥は、肥料成分が多く含まれていて肥料価値は高いのだそうですが、リン酸・加里に比べて窒素成分が低いです。
そのため、この脱臭装置によって生成された硫酸アンモニウムを加えることでバランスがよく肥料価値を高めることができます。

さらに、これまで発酵装置で作られてきた豚糞堆肥は、粒状で散布方法が限定されていました。
その解決にも一役買っています。
硫酸アンモニウムの溶液を堆肥に戻して成形化することでペレット化して肥料の使用方法としても幅を広げています。

近隣への臭いを抑え、そのままの堆肥よりの肥料価値の高い堆肥を原料を増やすことなく作り出せる技術です。

この脱臭装置は、その他の分野への利用も考えられています。
例えば、製紙業の汚染処理の栄養剤として窒素成分やリン成分が望まれているので、硫酸をリン酸に変えて脱臭処理を行いリン酸アンモニウムを回収し、これを硫酸アンモニウムと混ぜることで製紙汚水処理用栄養剤を得るという研究も行われています。

国内でも複数の県で実用化されていますが、さらなる研究によって利用される状況が増えるかもしれません。

カテゴリー: 特許, 特許情報
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